AutoPipeline
Diffusersは様々なタスクをこなすことができ、テキストから画像、画像から画像、画像の修復など、複数のタスクに対して同じように事前学習された重みを再利用することができます。しかし、ライブラリや拡散モデルに慣れていない場合、どのタスクにどのパイプラインを使えばいいのかがわかりにくいかもしれません。例えば、 runwayml/stable-diffusion-v1-5 チェックポイントをテキストから画像に変換するために使用している場合、それぞれStableDiffusionImg2ImgPipeline
クラスとStableDiffusionInpaintPipeline
クラスでチェックポイントをロードすることで、画像から画像や画像の修復にも使えることを知らない可能性もあります。
AutoPipeline
クラスは、🤗 Diffusers の様々なパイプラインをよりシンプルするために設計されています。この汎用的でタスク重視のパイプラインによってタスクそのものに集中することができます。AutoPipeline
は、使用するべき正しいパイプラインクラスを自動的に検出するため、特定のパイプラインクラス名を知らなくても、タスクのチェックポイントを簡単にロードできます。
どのタスクがサポートされているかは、AutoPipeline のリファレンスをご覧ください。現在、text-to-image、image-to-image、inpaintingをサポートしています。
このチュートリアルでは、AutoPipeline
を使用して、事前に学習された重みが与えられたときに、特定のタスクを読み込むためのパイプラインクラスを自動的に推測する方法を示します。
タスクに合わせてAutoPipeline を選択する
まずはチェックポイントを選ぶことから始めましょう。例えば、 runwayml/stable-diffusion-v1-5 チェックポイントでテキストから画像への変換したいなら、AutoPipelineForText2Image
を使います:
from diffusers import AutoPipelineForText2Image
import torch
pipeline = AutoPipelineForText2Image.from_pretrained(
"runwayml/stable-diffusion-v1-5", torch_dtype=torch.float16, use_safetensors=True
).to("cuda")
prompt = "peasant and dragon combat, wood cutting style, viking era, bevel with rune"
image = pipeline(prompt, num_inference_steps=25).images[0]
image
AutoPipelineForText2Image
を具体的に見ていきましょう:
model_index.json
ファイルから"stable-diffusion"
クラスを自動的に検出します。"stable-diffusion"
のクラス名に基づいて、テキストから画像へ変換するStableDiffusionPipeline
を読み込みます。
同様に、画像から画像へ変換する場合、AutoPipelineForImage2Image
は model_index.json
ファイルから "stable-diffusion"
チェックポイントを検出し、対応する StableDiffusionImg2ImgPipeline
を読み込みます。また、入力画像にノイズの量やバリエーションの追加を決めるための強さなど、パイプラインクラスに固有の追加引数を渡すこともできます:
from diffusers import AutoPipelineForImage2Image
import torch
import requests
from PIL import Image
from io import BytesIO
pipeline = AutoPipelineForImage2Image.from_pretrained(
"runwayml/stable-diffusion-v1-5",
torch_dtype=torch.float16,
use_safetensors=True,
).to("cuda")
prompt = "a portrait of a dog wearing a pearl earring"
url = "https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0f/1665_Girl_with_a_Pearl_Earring.jpg/800px-1665_Girl_with_a_Pearl_Earring.jpg"
response = requests.get(url)
image = Image.open(BytesIO(response.content)).convert("RGB")
image.thumbnail((768, 768))
image = pipeline(prompt, image, num_inference_steps=200, strength=0.75, guidance_scale=10.5).images[0]
image
また、画像の修復を行いたい場合は、 AutoPipelineForInpainting
が、同様にベースとなるStableDiffusionInpaintPipeline
クラスを読み込みます:
from diffusers import AutoPipelineForInpainting
from diffusers.utils import load_image
import torch
pipeline = AutoPipelineForInpainting.from_pretrained(
"stabilityai/stable-diffusion-xl-base-1.0", torch_dtype=torch.float16, use_safetensors=True
).to("cuda")
img_url = "https://raw.githubusercontent.com/CompVis/latent-diffusion/main/data/inpainting_examples/overture-creations-5sI6fQgYIuo.png"
mask_url = "https://raw.githubusercontent.com/CompVis/latent-diffusion/main/data/inpainting_examples/overture-creations-5sI6fQgYIuo_mask.png"
init_image = load_image(img_url).convert("RGB")
mask_image = load_image(mask_url).convert("RGB")
prompt = "A majestic tiger sitting on a bench"
image = pipeline(prompt, image=init_image, mask_image=mask_image, num_inference_steps=50, strength=0.80).images[0]
image
サポートされていないチェックポイントを読み込もうとすると、エラーになります:
from diffusers import AutoPipelineForImage2Image
import torch
pipeline = AutoPipelineForImage2Image.from_pretrained(
"openai/shap-e-img2img", torch_dtype=torch.float16, use_safetensors=True
)
"ValueError: AutoPipeline can't find a pipeline linked to ShapEImg2ImgPipeline for None"
複数のパイプラインを使用する
いくつかのワークフローや多くのパイプラインを読み込む場合、不要なメモリを使ってしまう再読み込みをするよりも、チェックポイントから同じコンポーネントを再利用する方がメモリ効率が良いです。たとえば、テキストから画像への変換にチェックポイントを使い、画像から画像への変換にまたチェックポイントを使いたい場合、from_pipe() メソッドを使用します。このメソッドは、以前読み込まれたパイプラインのコンポーネントを使うことで追加のメモリを消費することなく、新しいパイプラインを作成します。
from_pipe() メソッドは、元のパイプラインクラスを検出し、実行したいタスクに対応する新しいパイプラインクラスにマッピングします。例えば、テキストから画像への"stable-diffusion"
クラスのパイプラインを読み込む場合:
from diffusers import AutoPipelineForText2Image, AutoPipelineForImage2Image
import torch
pipeline_text2img = AutoPipelineForText2Image.from_pretrained(
"runwayml/stable-diffusion-v1-5", torch_dtype=torch.float16, use_safetensors=True
)
print(type(pipeline_text2img))
"<class 'diffusers.pipelines.stable_diffusion.pipeline_stable_diffusion.StableDiffusionPipeline'>"
そして、[from_pipe()] (https://huggingface.co/docs/diffusers/v0.25.1/en/api/pipelines/auto_pipeline#diffusers.AutoPipelineForImage2Image.from_pipe)は、もとの`“stable-diffusion”` パイプラインのクラスである StableDiffusionImg2ImgPipeline
にマップします:
pipeline_img2img = AutoPipelineForImage2Image.from_pipe(pipeline_text2img)
print(type(pipeline_img2img))
"<class 'diffusers.pipelines.stable_diffusion.pipeline_stable_diffusion_img2img.StableDiffusionImg2ImgPipeline'>"
元のパイプラインにオプションとして引数(セーフティチェッカーの無効化など)を渡した場合、この引数も新しいパイプラインに渡されます:
from diffusers import AutoPipelineForText2Image, AutoPipelineForImage2Image
import torch
pipeline_text2img = AutoPipelineForText2Image.from_pretrained(
"runwayml/stable-diffusion-v1-5",
torch_dtype=torch.float16,
use_safetensors=True,
requires_safety_checker=False,
).to("cuda")
pipeline_img2img = AutoPipelineForImage2Image.from_pipe(pipeline_text2img)
print(pipeline_img2img.config.requires_safety_checker)
"False"
新しいパイプラインの動作を変更したい場合は、元のパイプラインの引数や設定を上書きすることができます。例えば、セーフティチェッカーをオンに戻し、strength
引数を追加します:
pipeline_img2img = AutoPipelineForImage2Image.from_pipe(pipeline_text2img, requires_safety_checker=True, strength=0.3)
print(pipeline_img2img.config.requires_safety_checker)
"True"